何もできない子

外に行くと私は、何にもしない子、できない子で、同世代の子からはよくバカにされていた。
自分からは何もしない。してもらうのを待ってしまう。家ではただ座っていればよかったから。それが一番平和で面倒がなかった。

友達の家に遊びに行くと、友達はいちいち親の了解を得ずに冷蔵庫を開けてペットボトルのジュースを取り出し、コップに注いでくれる。
そんなことが私にはカルチャーショックだった。「勝手にやっていいの!?」って。

外に出る前も友達は、無造作にタンスを開け、靴下を取り出すのだった。たったそれだけのことも私には衝撃だった。
我が家では、私は家のタンスなんか絶対勝手に開けちゃいけなかったから。

自分が他の子より劣っているから、だからやらせてもらえないんだろう、どうしたってそう考えるようになった。