脱ひきするにあたって、
「仕事をどうするか」とほぼ同時に考えたのが、
携帯電話を持つことだった。
私が引きこもっている間に、ケータイがガラケーになって、世の中すっかりスマートフォンに移行していた。
私は35歳にして初、携帯できる電話、(ガラケーすっ飛ばして)スマホを持った。
脱ひきして浦島太郎状態の私は正直、世の中で携帯電話というものがここまで「持っていて当然のもの」になっているとは思わなかった。
私がニートに片足突っ込み始めた頃の世の中は、携帯電話がちょうど「普及し始め」頃だったと思う。持っている人70パーセント、でもまだ持っていない人も30パーセントくらいはいる、という感じで(私ももちろん持ってない側)。
自分の中の時間はそこで止まっていたようだ。
それが今じゃ、「住所」くらい”持っていて当然のもの”でしょ?
いや…何となくそうかなとは思いつつ、でもまだ「持たない選択も許されている」と思っていたのだ。
ところが、父親の入院でちょっと社会と接触を持つようになっただけで、よく聞かれる。
「携帯の番号教えて下さい」と。
そして「携帯持ってないんですよ~えへへ」と言うと、まず「は?」って顔をされる。あるいは怪訝な顔をされる。
別に「どうしても持ちたくない!」ってわけじゃなかったんだけど、
私が携帯を持つのを躊躇したのは、自分にはろくな身分証明書がなかったからだ。
携帯電話を契約するには絶対に身分証明書が必要だ。
身分証明書として申し分ないのは「運転免許証」だ。
でもその時の私は免許を持っていなかった。
今はマイナンバーカードという、ニートの身分証明書にはうってつけのものがあるけど、父の入院時はまだそれもなかったし、住基カードを作るというのは思いつかなかった。
健康保険証なども身分証として使えるが、顔写真入りではないため、もう1点、身分証になるものがいる。私の場合、手元にあるのは年金手帳だけだった。
最初はこの2点があれば大丈夫だろうと思い、実は父の入院中に一度、某大手の携帯ショップに行ったことがある。
すると、健康保険証と年金手帳ではダメだと言われた。
更に、運転免許証がないのなら、申込人名義で支払っている公共料金の領収書はありますかと聞かれたが、そんなものはない。
この時点でもう面倒くさくなり、そそくさと退散した。
後でその大手携帯会社のホームページを見てみると、運転免許証がない場合として、「住民票記載事項証明書」が必要という記述があった。
「住民票じゃダメなの?あくまで記載事項証明書なの?」と思いつつ、市民サービスセンターに行き「住民票記載事項証明書ください」と言うと、案の定「住民票じゃなくて?」「何に必要なんですか?」と尋問され、「携帯電話の契約で必要なんです」と仕方なく言うと、あやしげな顔をされた。
この時点でもう携帯を持つのが嫌になっていた。
住民票記載事項証明書を一応手に入れはしたけど、それでもやっぱり公共料金の支払が証明されるものがなければ受け付けてくれないような気がして、携帯を持つのをあきらめかけていた。
また支払いも、クレジットカードで、というところが多い。
ニートにクレジットカードなんかあるもんか。
大手携帯3社は銀行引き落としもできるが、「格安SIM」と言われるものを提供する会社は、カード払いしか受け付けていない。
本当は安いスマホを持ちたかったけど、カード払いができないから、仕方なく大手にかけあったのだった。
身分証もない、カードもない、とないないづくしで八方塞がりになっていた時、偶然ある元ニートの方のブログで、無職でも通る審査の甘いカード会社の存在を知った。楽天だ。
さっそくダメ元で楽天カードを申し込んでみた。
5000ポイントプレゼント!!!とかうざいほどCMやってるアレ。
ちなみにこの5000ポイントは、ただ申し込んだだけじゃもらえないみたいで、もっとよく調べてから申し込めばよかったと後悔している。
最初に5000ポイントプレゼントの「キャンペーン」にエントリーしなくてはダメらしい。
エントリーページへ行きボタンをクリックしてから、カードの申し込み画面に行くという手順を踏まなければ5000ポイント全部はもらえない。2000ポイントはもらえるんだけど(2015年4月時のキャンペーンの話)。
まぁそれはいいとして、
職業欄には正直に「無職」と入力した。
他に、持ち家か賃貸か、家族構成、世帯の収入などを書き込む欄もあり、そこでそこそこまともな支払い能力があると判断されると、審査には通るようだ(というか誰でも通るという説あり)。
しかも!!!これが本当に大助かりというか、身分証明書も、健康保険証のコピー画像をネットで送るだけで済んだのだ。
カード作るのにもまた身分証で足止め食うと思ってうんざりしていたので、こんなに簡単に作れて拍子抜けした。
本人確認の電話もなく、申し込んで3日後くらいにはカードが届いた。
更に更に、クレジットカードを持てたことで、携帯(スマホ)もあっけなく手に入るに至ったのだ。
楽天のページを開けば否応なしに目に入る「楽天モバイル」の文字。
支払いはクレジットカードのみ。
しかし、今の私にはクレジットカードがある!!
しかもしかも!!またもや身分証は「保険証のコピーをネットで送信♪」だけで済んだのだ。
今までつまづきまくっていたことが嘘のようにトントン拍子に事が運びすぎて、この出来事は幻かと忘れかけていた頃、スマホが届いた。
機種はASUSのZenFone5(2015年4月当時のもの)。月額も毎月3,000円くらいで済んでいる。
私の仕事はビジネスホテルのベッドメイクだけど(なのに)、LINEや電話での時間外連絡が頻繁にあるので、仕事を始める前にスマホを持っておいてよかった。
ちなみに無職でも手に入れられた楽天カードだけど(サポステに通っていた時の話)、私の最初の限度額は10万円だった。
これは、実質使える金額は5万円ということだ。
今月使った分は翌月の月末まで借金していることになるので、ひと月で限度額いっぱい使ってしまうと翌月はほぼ使えないことになってしまうので、大体一月5万円が限度ということになる。
ポイントでちまちま財テクに走ろうと、あれやこれやと何でもカード払いにしようとしたら、あっという間に「ご利用可能額」が減っていって焦った。
楽天はとにかくポイント還元率が高い。
楽天関連サービス(スマホの利用とか)でもザクザクたまるし、キャンペーンも多い。
難点というと、たまったポイントが楽天でしか使えないことだろうか。
けど米やら日用品など楽天には何でもあるので、それらをポイントでだいぶお得に買えた。
楽天の電子マネーEdyが使える店も増えてきて、ポイントをEdyに移行すれば、街でも使うことができる(期間限定ポイントは移行できないが)。
ポイントで買ってもまたポイントが貰えて、楽天で買えばポイントは2倍、頻繁にポイント10倍キャンペーンをやる店もあって、なんだかんだで1年足らずで1万円分近くポイントがたまった。
1万円というと100万円分カード払いしてもらえるポイント。
間違いなく100万円もの買い物なんかしていない(笑)。けどなんだかんだでどんどんたまった。
今の私は楽天抜きでは生活できない。楽天さまさま。