また場所を間違える

伝えられた面接当日、やる気と後悔が入り混じった気持ちで、施設まで歩いて行った。
小春日和の、陽射しの気持ち良い日だった。

距離的には、歩いて行くことも無理ではない距離だった。
これまで、公共の交通機関などろくにない田舎でこの年まで車の免許もなく、どこに行くにも歩きだった私には全然へっちゃらな距離。
もちろん今後毎日通うことになれば自転車を使う予定だったが、この日は天気も良かったので、歩いて行っちゃえと思ったのだ。

さて、「ここにある」と思い込んでいた場所に到着した。
・・・が、なんとしたことか、そこは更地になっているではないか。

焦った。「ここにある」と思い込んでいる場所をぐるぐるしてみるも、「ここじゃないんだな・・・」ということはすぐに悟った。
初めてサポステに行った日と同じパターンだ。

しかしスマホのグーグルマップで施設の名前を検索すると、やはり自分が今いる場所がヒットする。
そうこうしているうちに、面接の時間がどんどん近づいてきた。

焦りを何とか抑えつつ、施設に電話をかけた。
答えはこうだった。

かつては私がここだと思っていた場所に施設はあったのだが、数年前に移転したのだそうだ。
施設の名前も変わっていたが、派遣会社から言われていた名称は昔の名前だった。
移転先の場所は、市内といえど、車の免許がない私が通うことは難しい場所だった。バスも通っていない。
やっと、電話でしきりに言われた「遠いけど大丈夫?」の意味が分かった。

私は「すみません。場所を勘違いして認識していました。通うのは無理なので、面接は辞退させてください」というようなことを言った。
電話の向こうでは「だから言ったのに・・・」と言いたげな感じだった。ここも人手が足りていないようで、誰でもいいからすぐに雇いたいようだったのだ。

また思い込みでミスをした自分に落ち込んだが、正直ホっとしたのもあった。
風呂の掃除など、かなりキツいらしいし、自分にできるか不安だった。

その後すぐ、先日気にかけてくれたベッドメイク派遣担当のFさんから連絡があり、今働いているビジネスホテルのベッドメイクの仕事を紹介してもらった。