その後、言われるがまま、また別のプログラムに参加した。
部屋に入ると、今度はテーブルがいくつもあり、続々と人が集まってきた。
何をやるのかと思ったら、バイト情報誌を渡され、それをひたすら読むこと。
サポステを支援?する企業や派遣会社の人事担当者が何人か来ていて、希望する仕事があり次第、面接も行われていた。
いきなりこの日面接に挑むことになるとは思ってもみなかった。
一番最初の面談の日に「とりあえずこういうのに参加してみて・・・」と言われて来たけど、何をやるのかはまったく分からないまま来ていた。説明を受けていたのに私が聞いていなかっただけかもしれないけど・・・。(←熱心に聞くポーズは取っていながら、全然聞いていないことよくある)
用意されていた求人誌はコンビニなどでも買えるものだ。バイト情報誌だ。
入れ替わり立ち替わり、別室の面接部屋に人が入っていく。それ以外は皆もくもくと情報誌に目を通している。
ここに集まっている大半の人はやはり、若者ばかりに見えた。せいぜい大学を卒業して数年~くらいの。
この中に自分が混じっていることに違和感を覚えた。
同じように仕事を探して、見つかるものか・・・と。
それに用意されていた情報誌は、サポステが位置する市のもので、私が家から通える場所にある求人はほぼなく、これを読んだって意味がない・・・と思っていた。
「どうですか?」と声をかけてくれた、企業の人なのか、サポステの人なのかは分からないが、その人に、「今年36で、ずっと引きこもりで、仕事経験ないんです」と言うと、「ここに来ることだけでも大変な勇気が必要だったと思います」と言われた。
しばらくすると、「こういうのどうですか?」と、農業補助のような仕事を紹介された。
こういうこともあるんだろうなと思っていたので、経験と思って、やれるならやってみようかという気持ちもあったが、やはり家から通うには遠すぎた。私の住む地域から参加する人もほぼいないという。
その後、突然?だったか、どういう流れだったか記憶が曖昧だが、いきなり面接部屋に呼ばれた。
派遣会社の人が座っていて、突然面接?が始まった。
「清掃とベッドメイク、どっちが得意?」と聞かれ、掃除は嫌いではなかったので思わず「掃除」と答えると、「お~」と言われ、一瞬「しまった・・・」と思ったが(「お~」の意味は、「大変な仕事なのに、よく言ったね」という意味に受け取った)、介護老人ホームの清掃の仕事を紹介された。
派遣会社の人の携帯で、その場で老人ホームの面接担当の人とつながり、面接日、場所の確認などをした。
何度も「大丈夫ですか?遠いけど、場所わかります?」と言われたが、場所は分かっていたので「大丈夫です」と言い電話を切った。遠いと言えば遠いが、自転車なら通えない距離ではない。
あれよあれよという間に就労先が決まりそうになった。
その後、今日の感想、今日達成できたことなどを用紙に記入していると、同じ派遣会社の「ベッドメイク派遣担当」?の人から声をかけられた。先ほどの人はどうやら「清掃担当」の人だったらしい。
「大丈夫?清掃はキツいよ?」「ベッドメイクの方も今人手が足りてなくて大変だから、こっちにしない?時給もいいし」と言われた。
この人が、その後色々とお世話になることとなったFさん。
接し慣れないスーツ姿の男の人を前に、私は固まってしまった。
サポステを出てからも、「どこに住んでるの?」「頑張ってね」と声をかけてくれた。
対人恐怖丸出しで、むやみに腰を低くしながら別れた。
なんにせよ、まずは何でもやってみようと思っていたから、仕事がさっそく決まってよかったと思った。