バカじゃないかと思われそうだが、
私が勉強しようとすると急に引っかかってくるのは、「オシャレ」のことだった。
勉強しようとすると、オシャレのことが気になる。
高校を卒業したらもう制服を着られなくなるので、毎日私服で生活しなければならない。
でも私は外に着ていける服をほとんど持っていなかった。
高校生の時も一応見た目は気にしていたけど、髪色をほんの少し明るくして、スカートを短くし、ルーズソックスを履いて、眉を細くしていればとりあえず「イマドキの女子高生」におさまれた。(コギャルとかアムラーが社会現象となった時代)
街で昔のクラスメイトにばったり会うと、皆見違えるように垢抜けて見えた。
メイクをして大きく変身し、流行の服に身を包んでいる。
皆例外なく可愛く変身しているように見えた。
そんな同世代が視界に入ってくるたびに、私はいてもたってもいられなくなるのだった。
美人になりたいとか可愛く見られたいというより、「ダサい」とか、「地味である」ということに、ものすごいコンプレックスを感じていた。
私も垢抜けたい!見違えて見られたい!
それができないことがすごく惨めというか、カッコ悪く思えた。
同級生にばったり会った日には、家に帰ってから大変だった。
スカスカのタンスをひっくり返して何とか今風のカッコができないかとあがいたり、なけなしのメイク道具で夜な夜なメイクの練習をしたり…。
大学生になればバイトもできるし、何より私と違って「するべきこと」(受験など)をさっさと終わらせているんだからオシャレができて当たり前、自分とは違うと言い聞かせたが、予備校に通う人もそれなりにオシャレをしているように見えた。