WAIS-Ⅲを受けた話とその結果

初診から約1ヶ月半後、WAIS-Ⅲというものを受けた。
Wechsler Adult Intelligence Scale(うぇくすらー成人知能検査)の略で、
読み方は「ウェイス・スリー」だそう。
おそらく成人の発達障害の診断でもっとも用いられている知能検査ではないだろうか。

結果は「IQ」の数値で出る。
検査時間は長かった。朝9時近くから始まって、終わったのは昼近くだった記憶が(正確な時間は覚えていない)。
結構疲れる(気力を使う?)ので、検査の前日には十分に睡眠を取るなど、体調を万全にして臨むのが良いと思う。疲れていたり寝不足だったりすると、本来の検査結果が出ない可能性もある。

検査費用は、これはネットで検索すると結構バラつきが見られるんだけど、
私の場合は保険適用で2760円だった(普通の民間の個人クリニック)。
全額自己負担でも確か9000円台くらい(実はWAISを受けた時ちょうど、雇用が派遣から直雇用に切り替わった時で、新しい保険証が間に合わなくて、一旦、全額自己負担で受けたのだ)。

発達ナビのLITALICOによると、

・検査費用: 1350円~2万
・保険適用の可否: 保険適用あり

総合病院など公的病院で検査を受ける場合は、保険内診療となります。その際は、診療報酬点数が450点となり、規定に基づき、自己負担額が3割の場合、負担費用は1350円となります。診断書もしくは報告書を書いてもらう場合には、別途料金がかかります。こちらの料金は病院ごとに異なりますので、近くの病院に問い合わせてみてください。

一方、個人のクリニックなど民間病院で検査を受ける場合には、自費での診療となります。こちらの料金設定は各病院ごとに設定されていますが、検査費用および報告書費用を含めて1万~2万円が目安となっているようです。

とある。
詳しい金額は必ず自分が通う病院に問い合わせるのが一番だ。

ネットで「WAIS」で検索すればどんな検査内容なのか、各検査項目がどういった能力を見るものなのかなど、もっと色々出てくるけど、個人的には、あまり前知識は仕入れない状態で受けた方がいいと思う。前知識、気構えがあるのとないのとでも、検査結果に違いが出る可能性もなきにしもあらずと思うので(もちろん、受けた後に見るととても参考になります)。
私自身も受ける前はWAISのこと(どんな項目があり、検査で何を見るかなど)はあえてネットで目に入れないようにし、なるべくまっさらな状態で受けることを心がけた。

それでは以下、私の検査結果を公開。


結果を見て、まず自分のIQの低さにショックを受けたけど、
同時に、「なんとなくそんな気がしてた」というのが明確な数値で表れて、非常に合点がいった気分でもあった。そっか、これじゃ苦労するよね・・・って。

特に動作性IQが低すぎて笑ってしまった(笑)。
動作性全部、知的障害レベル・・・。
言語系に関しても、これは多少自信があったけど、結果そんな高くもない。

でもまぎれもなくこれが自分の実力だ。
多少の誤差はあったとしても、概ね納得のいく結果だった。
この結果を理由に、上手くいかないことに対して「だから仕方がない」などと思うつもりはない。けど、
できない自分をいじめて追いつめるような思考はもうやめようと思った。
この能力で社会で何とかやっていくにはどうしたらいいか、自分に合った生き方は何かを考えていくことが重要だと思えた。

医師によると、WAISやそれまでの診察から発達障害で間違いないと思うけど、もうちょっと具体的に乳児期や幼少期のことを聞きたいから、親から話を聞きたいと言われた。
やはり確定診断には、本人を詳細に知っている人物からの5歳以下のエピソードが重要らしい。

親を呼ぶことにはすごい抵抗があった。精神科に通っていることすら言ってなかったし。
母親には、仕事で悩んでるとか、自分の弱いところや悩みは一切話せていない。
昔からそんなこと話せる相手じゃなかった。
話したら傷口えぐるようなことしか言われない。
この先延々、何かのたびにそのことをネタにイジられ茶化され続ける。

せめて通知表、あるいは母子手帳でもあれば・・・と思ったけど、これもまた、「通知表探してほしいんだけど」で大喧嘩になった。
なぜって、母親にとって家中の「引き出し」は「聖域」であるからだ。
そこに仕舞ってあるものを引っ張り出してもらう、というのは大変な心労をともなう。
その気持は私にも分かるけど、それでもどうしても探してほしかったので低頭平身でお願いしてみたけど、無理だった。
通知表は捨てたとか(母親は何でも溜め込む「捨てられない」人なので、通知表を捨てたは信じがたい)、あんたの学生時代なんて思い出したくもないとか、アンタほど育てにくい子はいなかった!!とか何とかヒステリックに叫ばれてまた大喧嘩になった。

じゃあその「育てにくさ」を医師に語ってもらおうかと、私も覚悟を決めた。
意外にも?「いいよ。存分に語ってやるよ」と喧嘩腰だが母も承諾してくれた。
医師には、「親を呼ぶことに決めた。でも”発達障害”といった言葉は一切出さないでほしい。”うつ”傾向で病院に来ているんだけど、参考程度に幼い頃の様子を聞いてみたい、みたいな感じでそれとなく聞き出して欲しい」とお願いをし、何とか聞き入れてもらえた。

当日、最初母だけで診察室に入ったので、母がどんなことを喋ったのかは知らないけど、
その次の診察で、「発達障害で間違いないね」と言われた。

WAISを受ける以前の診察ではアスペルガーという単語がよく出てきたけど、その後の診察ではあまりアスペルガーとは言われなくなり、代わりにADHDという単語がよく出てくるようになり、コンサータが処方されたので、私はADHDなのだと思った。他には「自閉症スペクトラム」とも。
しかし、今現在障害者手帳の申請を行っているのだけど、その診断書にはアスペルガー障害と書かれているので、やはり私はアスペルガーらしい。要は混在型ってことか(どちらか片一方という人は少ないらしいけど)。

診断された時、色んな意味で、”荷が降りた”気がした。
これまでは、普通か(もしくは)普通以上になりたい、努力すればなれる、人並みであらねば、こうなりたい、ああなりたいという欲求が強すぎて、現実に打ちのめされて青ざめたり泣きそうになって、しんどくて仕方なかった。

この結果と診断がついたことによって、色々と(私にとっては)良い意味であきらめができ、心の重荷が取れた気がした。自分を解放してやれた気がした。新たな自分に合った目標もできた。